【ブックレビュー】「老人ホテル」作：原田ひ香

あらすじ

育児・家事を放棄し、さらには生活保護を不正受給する両親のもとで育った女の子が主人公。高校を中退し家を出て、キャバクラでバイトをしながら無気力な毎日を過ごしていた彼女でしたが、「お金持ちになる方法を知っている」という謎の老女と出会い、生き方や考え方が変わっていくお話です。

自分の殻に閉じこもり、何事も挑戦する前に諦めてしまうような、ネガティブのかたまりだった主人公が、ビジネスホテルの清掃という仕事を通して、様々な人と出会い、少しずつ生き方が変わっていくところがいいなぁと思いました。

家族が生活保護を不正受給していたことが世間にばれて、学校でいじめられていたため、自分のことをダメな人間だとしか思っていなかった主人公ですが、ビジネスホテルで働く同僚たちに「あなたは優しいね」など、プラスの言葉をもらうことにより、自分にはいいところもある、ということを知っていく姿にグッときました。

他者と関わることで自分が見えてくるものだと、しみじみ感じました。

この本は、老女から「お金の貯め方」や「貯めたお金を不動産投資に回す方法」を教えてもらうストーリーになっており、自分のお金の使い方を見直すきっかけにもなりました。

・お金を貯めたい！

・不動産投資ってどんなものか知りたい！

・自分に自信を持ちたい！

老人ホテル（光文社文庫） [ 原田ひ香 ]
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